デグロムのグローブが気になって検索する人の多くは、単に選手名の入った限定モデルが欲しいのではなく、あの細身で力感の少ないフォームから強い球を投げ込む投手が、どんな大きさと形のグローブを使うのかを知って、自分の投球にも取り入れたいと考えています。
ただし、プロ選手の実使用品と市販モデルは完全に同一とは限らず、見た目だけを真似して選ぶと、思ったより大きすぎる、逆にポケットが浅くて握りが隠れない、重さが気になって腕が振りにくいといった失敗が起こりやすいのが投手用グローブ選びの難しいところです。
とくにデグロム系のグローブは、派手な装飾よりも、11.75インチ前後の扱いやすさ、ツーピースソリッドの隠しやすさ、やや深めに作れるポケット、上質な革によるしっかりした張りという要素が芯にあるため、名前だけ追うより仕様の意味を理解したほうが満足度は上がります。
この記事では、市販で押さえるべきデグロム系の本命モデルを起点にしながら、サイズ、ウェブ、素材、予算、代替候補、高校野球での注意点、型付けと手入れまでをまとめて、野球グローブ選び方という視点で「自分に合うデグロム系」を見つけられるように整理していきます。
デグロム グローブはRawlings Pro Preferred系が本命
結論から言うと、市販品の中でデグロムらしさを最もわかりやすく押さえやすいのは、RawlingsのPro Preferred Jacob deGrom系を軸に見ていく方法で、ここからサイズ感とポケット設計を理解すると選び方がぶれにくくなります。
理由は明快で、デグロム系モデルとして市販で確認しやすい仕様が、11.75インチ、ツーピースソリッド、深めポケット、上質なキップレザーという形で整理されており、投手用として必要な「握りを隠す」と「邪魔になりにくい」を両立しやすいからです。
ここで大切なのは、デグロムの名前が入っているかどうかだけで判断せず、投球テンポ、手の大きさ、守備での送球頻度、硬式か軟式かまで含めて、自分が再現したい使用感を明確にすることで、見た目だけ似た別物を避けられる点にあります。
市販で最も近いモデルから考える
デグロム系を探すときの出発点として最もわかりやすいのは、RawlingsのPro Preferred Jacob deGromモデルで、投手用としての隠しやすさと、内野でも扱える11.75インチ級の操作性を同時に狙った設計が大きな特徴です。
この系統の良さは、投手用にありがちな大きすぎる安心感に寄りすぎず、腕の振りやすさやグラブの抜けの良さも残している点で、テンポ良く投げたいタイプや、フィールディングでも重さに引っ張られたくない投手と相性が良くなります。
また、Rawlingsの上位帯らしい革の張りと手入れ感の良さがあるため、最初からフニャフニャなグローブではなく、ある程度芯を残したまま自分の型に寄せたい人にも向いており、長く使う前提で考えやすいのも魅力です。
一方で、名前付きモデルだから誰にでも合うわけではなく、軽さ最優先の中学生や、最初から大きめの投手用に慣れている人には違和感が出ることもあるため、デグロム系は「万人向け」ではなく「合う人には強く刺さる基準モデル」と考えると失敗しにくくなります。
購入前にはRawlings公式の仕様や画像を確認しつつ、在庫や左右投げの違いも見ておくと、店頭で似た見た目の別型をつかまされるリスクを減らせます。
11.75インチが軸になる理由
デグロム系を語るうえで11.75インチ前後が重要なのは、投手用としては大きすぎず小さすぎず、握りを隠しながらもボール交換やフィールディング動作で手元にもたつきにくい、非常に実戦的な中間サイズだからです。
12インチを超える投手用は安心感がある反面、腕の振りに対してグローブの存在感が強くなりやすく、逆に11.5インチ前後まで小さくするとシャープさは出るものの、隠す性能と安心感で物足りなさが出ることがあるため、11.75インチはその中庸に位置します。
とくに、体の開きを抑えながらコンパクトに投げたい投手や、セットポジションからのテンポを大切にする投手は、このくらいのサイズだとグローブが遅れにくく、投球動作の流れを崩さずに済むため、見た目以上に実利を感じやすいです。
さらに、一般的な大人用の内野手サイズとも近いため、守備側の感覚を持ったまま投手用へ移行しやすいのも利点で、もともと内野経験の長い投手ほど、デグロム系の11.75インチにはなじみやすい傾向があります。
ただし、手が極端に小さい人や、雨天時に重さや張りの影響を受けやすい人は、数値だけで決めず、実際に閉じやすさと前腕の疲れ方を確かめてから選ぶことが大切です。
ツーピースソリッドが合う理由
デグロム系でよく意識したいのがツーピースソリッドのウェブで、投手に必要な「握りを見せない」という役割を果たしやすく、変化球の持ち替えや指のかかりを相手打者に読まれにくくするうえで理にかなっています。
オープン系のウェブは軽快さや見た目の好みでは魅力がありますが、投手用としては隙間から指の動きや握りの向きが見えやすくなるため、配球や駆け引きを大事にしたい人ほど、ソリッド系の価値は高くなります。
また、ツーピースソリッドは見た目以上にポケット設計との相性が良く、グラブの中央にやや深めの受けを作りやすいため、ボールを捕った瞬間の収まりが安定しやすく、投球後のバント処理でも安心感があります。
デグロム系に近い見た目を目指すだけならソリッドウェブで十分と思いがちですが、本当に大切なのはウェブ単体ではなく、指先の張りと土手寄りの閉じ方との組み合わせで、そこが合わないとただ重たいだけの投手用になってしまいます。
そのため、ツーピースソリッドを選ぶときは、単純にウェブ形状だけで比較せず、グラブ全体の開閉のしやすさと、握りを隠したときの手元の自然さまで含めて確認する必要があります。
深めポケットのメリット
デグロム系の説明でしばしば出てくる深めポケットは、単に捕りやすいという話ではなく、球種の握りを隠しやすくしながら、投球後の捕球でボールを確実に収めるための実戦的な意味を持っています。
浅いポケットは出し入れの速さでは有利ですが、投手用でそれをやりすぎると、握りを隠すために不自然に手を入れ直す必要が出たり、打球処理で弾きやすくなったりして、安心して投げる感覚を作りにくくなります。
一方で、深ければ何でも良いわけではなく、土手寄りに沈みすぎるポケットは送球や握り替えで遅れにつながるため、デグロム系らしさを狙うなら、中央からやや土手寄りにかけて深さを作りつつ、指先の張りは残す型が扱いやすいです。
このバランスが取れると、マウンド上では落ち着いて握りを隠せて、フィールディングでは想像以上に動けるため、投手用グローブにありがちな「安心感はあるけれど鈍い」という悩みを避けやすくなります。
既製品の段階で深すぎるものを選ぶと修正が難しいこともあるので、最初はやや深め程度の個体を選び、型付けで自分の収まり位置に寄せる考え方が現実的です。
素材と重さ感の考え方
デグロム系を市販で選ぶとき、見落としやすいのが素材の差で、上位帯のキップレザー系は手になじんだ後のしっとり感と張りの両立が魅力ですが、そのぶん価格も高く、最初の硬さや重厚感もはっきり出やすくなります。
この系統の革は、きちんと育てるとポケットの輪郭が残りやすく、握りを隠す形を維持しやすいので、長く使う前提なら大きな武器になりますが、すぐに柔らかくしたい人や、最初の慣らしに時間をかけたくない人には負担にもなります。
また、投手用はサイズだけでなく、背面素材や芯材でも体感重量が変わるため、数字上は近くても「腕に乗る感じ」がまるで違うことがあり、特に細身の投手は少しの差でも振り心地に影響を受けやすいです。
そのため、デグロム系を目指すなら、高級革だから正解ではなく、革の張りで型を作りたいのか、軽さを優先して操作性を取りたいのかを先に決めることが大切で、ここが曖昧だと買った後に評価がぶれやすくなります。
中学軟式や草野球の週末プレーヤーなら、見た目だけ高級な重めモデルより、近いサイズ感で少し軽い仕様を選んだほうが、結果的にデグロム系らしいテンポを体に落とし込みやすいです。
デグロム系の仕様を整理
ここまでの要素を一度表で整理すると、デグロム系として押さえるべきポイントは、単独の派手な特徴よりも、サイズ、ウェブ、ポケット、素材がきれいにつながっていることだとわかります。
表の見方としては、すべてを完全一致させるより、まずはサイズとウェブを優先し、その次にポケットと革の質感を寄せる順番で選ぶと、実際の使用感が近づきやすくなります。
| 項目 | デグロム系の基準 | 選ぶときの意味 |
|---|---|---|
| サイズ | 11.75インチ前後 | 大きすぎず操作性を残しやすい |
| ウェブ | ツーピースソリッド | 握りを隠しやすい |
| ポケット | やや深め | 安心感と収まりを作りやすい |
| 素材 | 上質なキップ系 | 張りとしっとり感を両立しやすい |
| 向く投手像 | テンポ重視 | 投球動作に干渉しにくい |
逆に、サイズだけ11.75インチでウェブが開きすぎていたり、ソリッドウェブでもポケットが浅すぎたりすると、名前の印象ほどデグロム系にはならないため、組み合わせで判断する視点を忘れないようにしてください。
向いている人の共通点
デグロム系がしっくり来やすい人には共通点があり、それは「握りを隠したいが、投球動作ではグローブをコンパクトに扱いたい」という考えを持っていて、必要以上に大きい投手用を求めていないことです。
また、マウンドだけでなくフィールディングも大切にしたい人、内野経験があって手元の操作感に敏感な人、見た目よりもテンポや一体感を優先してグローブを選びたい人にも、デグロム系の設計は噛み合いやすいです。
- 大きすぎる投手用が苦手な人
- 握りをしっかり隠したい人
- フィールディングでも動きやすさを重視する人
- 内野手寄りの操作感を残したい人
- 長く育てて使う上位革を求める人
反対に、最初から軽さ最優先で柔らかいグローブが欲しい人や、縦に大きい投手用で包み込む安心感を重視する人には別系統のほうが合うことも多いので、憧れだけで決めず、自分の投球感覚に重ねて判断することが重要です。
デグロム型を選ぶ前に外してはいけない基準
デグロム系は魅力的ですが、名前先行で選ぶと失敗しやすいのも事実で、実際にはサイズ、ウェブ、競技レベル、使用球種、手の入り方の相性まで見て初めて、本当に自分に合うかどうかが見えてきます。
とくに投手用グローブは、野手用以上に「何となく使える」が起こりにくく、少しでも重い、閉じにくい、握りが隠しにくいと感じると、マウンド上のストレスとして積み上がりやすいため、購入前の整理がとても大切です。
ここでは、デグロム系を買うか、近いモデルに寄せるかを判断する前に、最低限そろえておきたい基準を、実戦で迷いやすい順に整理していきます。
サイズは手の大きさより投球動作で決める
投手用グローブのサイズを決めるとき、手が大きいから大きめ、小さいから小さめという単純な決め方をすると外しやすく、実際にはテイクバックでの収まり、セット時の見え方、前腕の振り抜きやすさまで含めて判断したほうが正確です。
たとえば、手が大きくても腕の振りをコンパクトにしたい人は11.75インチ前後のほうが自然に感じることがあり、逆に手がそこまで大きくなくても、縦に使ってゆったり隠したい人はやや大きめが合うこともあります。
デグロム系はサイズ表の数字以上に「抜けの良さ」が価値なので、はめた瞬間の安心感より、実際にシャドーピッチングしたときに肩から前腕までがスムーズに連動するかを優先して見るべきです。
試着では閉じやすさだけでなく、腕を振ったときに先端が遅れないか、グラブ側の肩が重く感じないか、トップを作ったときに構えが大きく見えすぎないかまで確認すると、サイズ選びの精度がかなり上がります。
ウェブと指カバーの優先順位
投手用選びで迷ったときは、見た目のかっこよさより、まずウェブの隠しやすさ、次に指カバーの感覚、最後に背面や色という順番で優先すると、実戦で後悔しにくくなります。
デグロム系らしさを出したいなら、ツーピースソリッドを基準にしつつ、自分が人差し指を外に出すのか、グローブの中に収めるのかで指カバーの相性を確かめることが重要で、ここが合わないと握りを隠す所作が不自然になりやすいです。
- 最優先は握りを隠せるウェブかどうか
- 次に指カバーの当たり方と違和感の少なさ
- その後に手口の締まりと開閉のしやすさ
- 最後に色や刺繍などの見た目を決める
試着時に気を付けたいのは、店頭で格好良く見えても、実際に変化球の握りを作ったときに指先が見えやすい形なら本末転倒になることで、投手用は観賞用ではなく駆け引きの道具として選ぶ視点が欠かせません。
硬式と軟式の選び分け
デグロム系は硬式上位モデルの魅力が強く出やすい一方で、全員が硬式トップモデルを選ぶ必要はなく、使用環境に合わせて革の張りと重量感を落としたほうが結果的に扱いやすいケースも多くあります。
硬式で長く育てるならしっかりした革の意味は大きいですが、軟式で週一使用が中心なら、重い高級モデルは慣らし切れずに終わることがあり、見た目は近くても実用性で差が出るため、競技レベルに合わせた選択が必要です。
| 使用環境 | 向く考え方 | デグロム系への寄せ方 |
|---|---|---|
| 高校硬式 | 張りと耐久性を重視 | 11.75前後とソリッドウェブを優先 |
| 一般硬式 | 長期使用前提で上位革も候補 | 本命モデルに寄せやすい |
| 一般軟式 | 軽さと慣らしやすさを重視 | 近いサイズ感の軽量仕様が現実的 |
| 中学軟式 | 重さの負担を避ける | 見た目より操作性を優先 |
迷ったときは、同じデグロム系でも「完全再現」より「使用感の方向性を再現」したほうが成功しやすく、サイズとウェブを寄せて、革の重さだけは一段軽くする選び方が多くのプレーヤーに合います。
近い使用感を狙える代替候補
デグロム系の本命がRawlingsだとしても、実際の購入では在庫、価格、ブランドの好み、手入れ感の相性によって、別ブランドのほうが自分にとって完成度が高いことは珍しくありません。
ここで大事なのは、名前を変えた瞬間に別物として考えるのではなく、11.75前後、ソリッド系ウェブ、握りを隠しやすい構造、投球動作で邪魔になりにくいバランスという軸を保ったまま代替候補を見ることです。
この視点で選ぶと、ブランドごとの違いは「どれが上か」ではなく、「どの感触が自分の腕の振りに合うか」という比較になり、失敗の少ない選び方に変わっていきます。
Wilson Staff DUALが刺さる人
Wilson Staff DUALの投手用は、デグロム系をそのままなぞるモデルではないものの、USオリジナル型、ツーピースウェブ、手との一体感を意識した設計があり、近い方向性で選びたい人にはかなり有力な代替候補です。
とくに、Wilson独自のフィット感や、アーチフィッターによる手の甲まわりの包まれ方、スーパースキンを含む軽快さに魅力を感じる人は、Rawlingsのしっとりした重厚感よりも、こちらのほうが投球テンポに合う場合があります。
また、デュアル系は丸みを持った収まりと強い指先感が出やすく、グローブを手の延長のように扱いたい投手には相性が良く、デグロム系に興味はあるが少しでも軽さと操作感を上げたい人には検討価値があります。
- Rawlingsより軽快さを求める人
- 手の甲のフィット感を重視する人
- USオリジナル型の操作感が好きな人
- ツーピース系で握りを隠したい人
- ブランドはWilsonで統一したい人
気を付けたいのは、同じ投手用でもWilsonは型番ごとの個性がはっきりしていることで、デグロム系に近い感覚を狙うなら、単に投手用というだけでなく、11.75前後のサイズ感とウェブ、閉じ方の方向まで確認して選ぶ必要があります。
ZETT PROSTATUSが刺さる人
ZETTのPROSTATUS投手用は、デグロム系と同じブランド系統ではありませんが、日本製らしいしっかりした張りと、捕球面の安定感を重視した設計が魅力で、型崩れしにくい投手用を求める人には強い候補になります。
とくに、握りを隠すだけでなく、打球処理や送球まで含めて堅実にこなしたい投手は、ZETTのしっかり感を好むことが多く、柔らかく使うより、面の張りを残して使いたい人にはかなり相性が良いです。
また、サイズ4や5など複数の軸があり、コンパクト寄りか標準寄りかを選び分けやすいため、デグロム系の11.75前後に近い感覚を探す際も、単なる憧れモデルではなく、自分のプレー実態に合わせて微調整しやすい利点があります。
一方で、ZETTはブランド全体としての感触がRawlingsやWilsonとかなり異なるため、デグロムの名前に引かれている人より、結果として似た使い方に落ち着きたい人向けで、ブランドイメージより実利を取るタイプに向いています。
代替候補の比較早見表
代替候補を比べるときは、ブランドの知名度よりも、どの方向に寄せたいかを表で整理すると判断しやすく、重厚感、軽快さ、張りの強さという違いが見えるだけでも選択ミスはかなり減ります。
以下の表は、デグロム系本命を起点に、近い方向へ伸ばすならどこを見るべきかを簡潔にまとめたもので、完全な優劣ではなく、選び方の地図として使うのがコツです。
| 候補 | 強み | 向く人 |
|---|---|---|
| Rawlings Pro Preferred系 | デグロム系の本線を追いやすい | 本命に近づけたい人 |
| Wilson Staff DUAL | 軽快さと一体感 | 振り抜きとフィット感を重視する人 |
| ZETT PROSTATUS | 張りと安定感 | 面の強さと型持ちを重視する人 |
最終的には、どのブランドでも「11.75前後」「握りを隠せるウェブ」「投球動作で邪魔になりにくい」の三点を満たすかが重要で、ここが外れると名前だけ近くてもデグロム系の使用感には寄りにくくなります。
レベル別に失敗しない買い方
同じデグロム系でも、高校野球、一般硬式、草野球、中学軟式では求める条件が変わるため、誰かの正解をそのまま持ち込むのではなく、自分の試合環境に合わせて優先順位を変える必要があります。
とくに投手用グローブは、ルールへの適合、色使い、刺繍、手入れ頻度、雨天での扱いまで実用面の差が大きく、上位モデルほど雑に扱うと魅力を生かし切れないため、購入前の現実的な目線が欠かせません。
ここでは、レベル別に「何を妥協して、何を妥協しないか」を整理して、デグロム系を無理なく取り入れる考え方を紹介します。
高校野球プレーヤーの注意点
高校野球でデグロム系を選ぶなら、見た目の格好良さより先に、色や刺繍、ひもの色、目立ちすぎる装飾がルール面で問題にならないかを確認する必要があり、ここを飛ばすと試合で使えない事態が起こります。
また、投手用は握りを隠せる構造が重要な一方で、華美なカスタムやコントラストの強い仕様は避けたほうが安全で、高校野球対応をうたうモデルでも細かな仕様差があるため、購入時には必ず競技規定を確認する意識が必要です。
- 本体色とひもの目立ち方を確認する
- 刺繍位置と色味を派手にしない
- 投手用として握りを隠せるウェブを選ぶ
- 最初から重すぎる高級モデルを避ける
- 学校や指導者の基準も事前に聞く
高校生の場合は、将来を見据えて上位革を選ぶ価値もありますが、毎日の練習でしっかり使い込めることが前提になるため、憧れだけで硬すぎるモデルを買うより、少し扱いやすい個体を選んだほうが試合で早く戦力になります。
草野球と一般硬式の現実的な落としどころ
草野球や一般硬式では、プロモデルへの憧れを反映しやすい反面、使用頻度が限られる人も多いため、最高級モデルを買っても慣らし切れず、結局いつも柔らかい旧グローブを使ってしまうという失敗が起こりやすいです。
そのため、デグロム系を狙う場合でも、週に何回使うのか、キャッチボール環境があるのか、雨天後にすぐ手入れできるのかを考えて、革のグレードと重さを決めるのが現実的で、見栄より運用が大切です。
一般硬式で継続使用できる人なら本命モデルに寄せる価値は十分ありますが、草野球中心なら、同じ11.75前後でも少し軽く、型付けしやすいモデルを選んだほうが、体感としてはむしろデグロム系の良さを引き出しやすいことがあります。
大人の購入では予算が上がるほど満足しそうに見えますが、実際には「手入れ時間」「使用頻度」「肩肘への疲労感」まで含めて総合点を考えたほうが長続きするため、現場感のある判断が重要です。
予算別の考え方
デグロム系に寄せるときの予算感は、単に高いほど良いではなく、どこまで本命仕様を追うかで考えると整理しやすく、サイズとウェブだけ寄せるのか、革質まで含めて近づけるのかで最適解が変わります。
予算が限られている場合でも、サイズ感と隠しやすいウェブを優先すれば方向性は十分作れますし、逆に高予算なら革の質感と型持ちまで追えるため、どの要素にお金を使うかを明確にしておくことが満足度につながります。
| 予算帯 | 狙い方 | 重視する点 |
|---|---|---|
| 抑えめ | 近いサイズ感を優先 | 操作性と扱いやすさ |
| 中間 | サイズとウェブを両立 | 隠しやすさと型付けのしやすさ |
| 高め | 本命仕様へ寄せる | 革質と型持ちと所有満足 |
どの予算でも失敗しないコツは、まず投球時の邪魔になりにくさを確保し、そのうえで革やブランドを上げる順番にすることで、逆にこの順番を崩して高級感から入ると、実戦では扱いづらい買い物になりやすいです。
型付けと手入れでデグロム系に近づける
グローブは買った瞬間に完成する道具ではなく、特にデグロム系のようにサイズとポケットのバランスで魅力が出るモデルは、型付けと日常の扱い方によって完成度が大きく変わります。
どれだけ近い仕様を選んでも、ポケットを深くしすぎる、全体を柔らかくしすぎる、保管でつぶしてしまうと、デグロム系らしい「隠せるのに動ける」感覚は薄れてしまうため、使い始めの方向づけがとても重要です。
ここでは、買った後に後悔しないための型付けと手入れの考え方を、過剰に難しくしすぎず、実際に続けやすい方法に絞って整理します。
最初に作るべきポケットの位置
デグロム系に近づけたいなら、ポケットは中央からやや土手寄りに作る意識が基本で、指先に寄せすぎると浅くなって握りを隠しにくくなり、土手に寄せすぎると出し入れが鈍くなってしまいます。
投手用は捕るためだけの道具ではなく、見せないための道具でもあるので、ボールが自然に沈みつつ、手元で無理なく収まる位置を探ることが重要で、最初から極端な深型にしないほうが修正しやすいです。
また、デグロム系の魅力は11.75インチ前後の軽快さにあるため、ポケットだけ深くして全体を寝かせると別物になりやすく、指先の張りを残しながら中央付近に受けを作る意識が、見た目と使用感の両方で近道になります。
自分で型付けする場合は、平面で押しつぶすより、実際にボールを当てながら閉じたい位置を反復して覚えさせるほうが失敗が少なく、必要以上のオイルや蒸し加工に頼りすぎないことも大切です。
使い始めの慣らし方
上位革の投手用は最初から柔らかくしすぎると張りが死にやすいため、デグロム系を狙う場合は、一気に仕上げるより、キャッチボールと軽いノックで少しずつ手に合わせる進め方のほうが向いています。
特に、ポケットの位置が定まる前に全体をやわらかくすると、握りを隠す面まで落ちてしまい、せっかくのツーピースソリッドの意味が薄れるので、慣らしは「捕る場所を覚えさせる」感覚で進めるのが基本です。
- 最初は全体を柔らかくしすぎない
- キャッチボールで狙った場所に当てる
- 閉じたい方向を毎回そろえる
- 過度なオイル塗布を避ける
- 練習後に形を整えて保管する
短期間で完成させたい気持ちは出ますが、投手用は急いだ型付けほど後戻りしにくく、結果として「柔らかいのに握りが隠れない」という中途半端な状態になりやすいので、最初の数週間は丁寧に育てる意識を持つのがおすすめです。
型崩れを防ぐ保管の基本
デグロム系のように張りと形で良さが出る投手用は、使っている時間より、使っていない時間の置き方で差が出るため、保管を軽視するとせっかく作ったポケットや指先の張りが崩れやすくなります。
とくに、車内放置、濡れたままの袋入れ、ボールを入れずに無造作に重ねる保管は型の崩れや革の劣化につながりやすく、投手用の隠しやすさを損なう原因になるので避けたいところです。
| 保管方法 | 評価 | 理由 |
|---|---|---|
| ボールを軽く当てて形を整える | 良い | ポケット位置を保ちやすい |
| 風通しの良い場所で陰干し | 良い | 湿気を逃がしやすい |
| 濡れたまま袋に入れる | 避けたい | 革と型の劣化を招きやすい |
| 重ね置きしてつぶす | 避けたい | 指先とウェブが寝やすい |
手入れ用品を増やしすぎるより、使った後に軽く乾拭きして形を整え、必要なときだけ保革するくらいのシンプルな管理のほうが続きやすく、結果的にデグロム系らしい張りと収まりを長く保てます。
デグロムらしい投手用グローブに近づく考え方
デグロムのグローブを選ぶときに本当に見るべきなのは、選手名の印象や限定感ではなく、11.75インチ前後という扱いやすいサイズ、ツーピースソリッドの隠しやすさ、やや深めのポケット、そして張りのある革で型を保ちやすいという設計思想です。
つまり、最短の正解はRawlings Pro Preferred Jacob deGrom系を基準に考えることですが、全員がそのまま買う必要はなく、自分の競技レベル、使用頻度、腕の振りやすさ、予算に合わせてWilsonやZETTなどの近い方向のモデルへ落とし込んでも、選び方としては十分に正解になります。
失敗しない順番は、まずサイズとウェブを決め、次にポケットの深さと革の重さを整え、最後にブランドや見た目を選ぶことにあり、この順番を守るだけで、デグロム系の魅力である「握りを隠せるのに重すぎない」感覚へかなり近づけます。
憧れの選手名から入るのは悪くありませんが、最終的には自分の投球に合うかどうかがすべてなので、この記事の基準をもとに、見た目の再現ではなく使用感の再現を目指して選べば、デグロムらしい一つ上の投手用グローブ選びがしやすくなるはずです。


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